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意思決定のコツは「意思決定の自由度を減らすこと」

自分が、優柔不断で大事なことが決められないと思ったことがありますか?

 

私も自分自身の判断や仕事上での判断に迷うことがあります。またコンサルティングの現場でも、顧客がなかなか意思決定をしてくれないという状況がまま起こります。

 

ここでは、そんな時に私が意識している意思決定のコツを伝授します。

 

意思決定のコツは、「意思決定の自由度を減らすこと」です。

何を言っているかわからない?ですよね。少し具体的に説明してみます。

 

統計学に、自由度という考え方があります。

たとえば、a+b+c+d=25 という式では、自由度は3と考えます。変動させることができる変数が3つあるということです。(この例では、変数は4つありますが、3つ決めると最後のひとつは、自動的に決まってしまうので3といいます。)

では、a=5b=4と置きましょう。5+4+c+d=25となり、自由度は1となります。動かせる変数は1つだけになります。

 

意思決定においても同じことが言えます。意思決定ができないときは多くの場合、決めるための要素(=変数)が複数あり、各々に依存関係が複雑に絡み合っています。つまり、自由度が多い状態になっているということです。

 

例として、若い夫婦が「家を買う」という意思決定をする場合を考えてみましょう。変数は、「エリア」「戸建vs マンション」「金額レンジ」「将来の家族構成」などをあるでしょう。「将来子供が生まれて、私立の学校に行くとしたら、XXエリアが便利だけど、、子供何人になるかわからないし。。」などと各々の要素が依存し合っていつまでも決められないという状況に落ちいります。まずは、変数をひとつ消して(固定)しまうことが有効です。たとえば、金額レンジを「5千万円」に決めてしまう。その瞬間に、戸建ては無理だとか、XXエリアは手が届かない など、他の変数の選択肢も絞られてきます。また、本当にそうなるかどうか100%わからない場合でも、「子供は2人」と現時点で最も可能性の高い仮シナリオを置くことで、変数を固定することも有効です。もうひとつ重要なポイントをつけ加えると、変数の中にも、重要性の高い・低いがあります。重要性の低いものは、変数からはずしてしまうのも有効な方法です。

 

 

物を決めたり、決めさせたりするのは、なかなか難しい作業です。そんなとき、勘に頼って決めるのではなく、「意思決定変数の自由度を減らすこと」を意識することで、素早い意思決定が可能になります。